【公共交通トリセツ記事100本突破記念】これまでの人気記事を一気に紹介!

担当:塩士 圭介(日本海コンサルタント)

はじめに

「公共交通トリセツ」を2020年5月に開設してから2年あまり、読者の皆様には様々な御支援、応援の声を頂き、本当にありがとうございます。お陰様で、このたび、投稿記事が100本を超えることとなりました。

 最初は、編集会議メンバーが、各々書きたいテーマを列挙しながら、特に分類もすることなくアトランダムに執筆していました(これは現在も変わりません)。しかし、記事数が多くなり、さすがに体系化していかないと、読者の皆様が混乱するであろうことから、2021年度に記事の棚卸しを行い、「哲学」「法制度」「調査」「計画」「移動手段」「実施・運用」「情報提供」「評価」「コラム」の各カテゴリごとに目次を作成することとしました。

 このたび、記事数が100本を超えたことを記念(?)し、これまでのアクセス数が多い順に注目記事を紹介します。特に人気なのが、「●●ってなんですか?」という、改めて解説を求められると上手く答えられない用語の解説記事(編集会議ではこれを「なんですかシリーズ」と称しています)で、様々な移動手段や法制度、技術がある中で、読者の皆様が知りたいと思うことを編集会議が厳選して掲載しています。なお、一部の記事については、編集会議メンバー以外の有識者の先生方に執筆のご協力を頂きました。

 今後も「公共交通トリセツ」では、常に最新の情報をアップデートしながら、地域公共交通がより良くなるような、情報発信を続けていきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

今までの人気記事トップ11

今更聞けない!?移動手段ってどんな種類があるの?

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 世の中には様々な移動手段がありますが、その種類の全容をすべて説明できる人は多くないでしょう。なぜなら、一口に移動手段の種類といっても、使用車両(バス、ワゴン車、セダン車など・・・)からみた分類、ナンバープレート(自家用、営業用)、我が国の法制度上の位置づけや運賃収受の要否など、見方によって様々な切り口があるからです。ここでは、我が国で現在使われている陸上交通手段について、その概要を説明しています。

【2022年3月15日追記】多様な移動手段について、大量輸送機関と少量輸送機関に節を分けました。(従前の記事では少量輸送機関や新たなモビリティにやや重きを置いた解説としていましたが、今回、大量輸送機関としての鉄道、バス、LRT、BRT及びその役割分担などについても言及しています。)

オンデマンド交通とはなんですか?

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   オンデマンド交通は、バスと同様に複数の人を一度に運ぶことができる効率性と、タクシーと同様に利用者の要望にきめ細かく応えることができる柔軟性を併せ持った移動サービスの提供形態です。利用できる時間帯、乗降地点などを全く定めない形態から、路線や時刻は定めるが予約がなければ運行しないという形態まで、地域や利用者の実態に応じて様々なサービスの形態を取ることができます。この記事では、オンデマンド交通の定義や種類、導入例などを紹介しています。

福祉有償運送とはなんですか?

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 福祉有償運送とは、市町村や非営利団体が実施している自家用自動車を使った個別輸送サービスのことです。タクシー等の公共交通機関では十分なサービスが確保できない場合に、国土交通大臣の登録を受けることで実施でき、営利に至らない範囲の対価を受け取ることが認められています。原則として1:1の個別輸送ですが、透析患者の通院や障害者の施設送迎など、必要があれば複数人の乗車も認められます。

 この記事では、福祉有償運送の実態と傾向を踏まえ、福祉有償運送の今後の見通しについても簡単に解説しています。

自家用有償旅客運送ってなんですか?

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 自動車によって誰かを有償で輸送する場合,道路運送法に基づく許可を受けることが基本です。許可されて運行される車両は「緑ナンバー」(事業用自動車)となり,自家用車の「白ナンバー」(自家用自動車)とは明確に区分されています。また,「緑ナンバー」の車両で誰かを輸送する運転者は「二種免許」を取得しなければなりません。しかし,自家用車を用いて有償で輸送する形態も存在しています。それが自家用旅客有償運送です。

 この記事では、自家用車を用いた旅客輸送形態の歴史を紐解くとともに、道路運送法に定める自家用有償旅客運送のいくつかの形態について解説するとともに、自家用有償旅客運送を活用した事例及び動向についても解説しています。

GTFSってなんですか?

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 GTFS(General Transit Feed Specification)は、経路検索サービスや地図サービスへの情報提供を目的としてアメリカで策定された世界標準の公共交通データフォーマットです。一定のルール(項目やファイル名の形式)に沿って作られたTXTファイル群で構成され、”公共交通の情報を利用者に届ける”手段の1つとして世界で普及が進み、多くの地域でオープンデータとして公開されています。バスだけでなく、鉄道・バス・船・飛行機など、様々な公共交通に利用することが可能です。

 GTFSは公共交通に関する世界標準のデータフォーマットであり、データを整備する事により、利用者に公共交通の情報が届きやすくなります。この記事では、GTFSデータの概念とその種類、データに含まれる内容について解説しています。

コミュニティバスとはなんですか?

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  コミュニティバスと呼ばれる交通が登場してから早27年。様々な概念のコミュニティバスが全国各地で運行されています。

 交通空白地域・不便地域の解消等を図るため、市町村等が主体的に計画し運行するもの、とされています。一方、大都市圏や地方中核都市には市の交通局が運行する、いわゆる「公営バス」や過疎地域においては、かつて民間事業者が運行していたバス路線が赤字で廃止になった後、「廃止代替バス」や「自主運行バス」という名称で市町村が運営している路線バスもあります。実は、コミュニティバスには明確な定義は存在しておらず、「コミュニティバスと名乗ったバスがコミュニティバス」というのが実態です。しかし、コミュニティバスと名乗っているものの多くに共通する特徴は存在しています。この記事では、コミュニティバスの歴史を改めて振り返るとともに、その特徴について解説しています。

バスを走らせるときには、どのような費用が必要ですか?

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  自治体や地域住民が運行主体となってバスを運行する場合、もしくは国や自治体がバス事業者に対して何らかの補助を実施する際の参考として、そもそもバス事業者がどのような経営環境に置かれ、またバスを運行するために必要な経費はどのようなものがあるかを知っておく必要があります。

 お金を払う側からすると、あらゆる費用は安いに越したことはありませんが、一方で昨今の運輸業界の労働者不足の問題がクローズアップされており、とりわけバスの運転士の給与水準が全産業の平均よりも低い状況など、バスを将来にわたって運行を続けていくことに関する課題が顕在化しています。ここでは、バスを運行するのに必要な経費が何なのか、バス事業の費用構造について解説しています。

公共交通空白地域とはなんですか?

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 公共交通空白地域は、交通空白地や交通不便地域ともいわれ、公共交通の便利さの指標の一つとなります。具体的には駅やバス停が一定の距離の範囲内にない地域のことを指しますが、距離の定義は決まっておらず、地域の状況に合わせて考える必要があります。

 そこでこの記事では、一般的な「公共交通空白地域」の定義について、国の作成したハンドブックにおける記載を紹介しつつ、空白地域の現状と、地域ごとにどのように空白地域を定義づけるか、考え方についてのヒントを記載しています。

電気自動車って本当に環境に良いの?

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 走行時にCO2を排出しないのが電気自動車の特徴ですが、車両の製造時や走行するためのエネルギーとなる電気の発電時のCO2の排出も含めて考えると、本当に環境に良いと言えるのでしょうか。

 この記事では、ライフサイクルアセスメント(LCA)を考慮した車両製造時や発電時の環境負荷について言及しつつ、電気自動車が公共交通機関として導入されるメリット、また環境だけではない電気自動車の良さについても解説しています。

地域公共交通会議と法定協議会の違いはなんですか?

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 自治体が設置する上記の2つの協議組織の違いがよく分からないという声は良く聞かれます。

 地域公共交通会議の根拠法規は「道路運送法」であり、乗合バスやタクシーなど、旅客自動車運送事業(道路上で自動車を用い、旅客から運賃を得て運送サービスを提供するもの)が協議対象です。また、自家用車による有償運送も対象となります。

 一方、法定協議会の根拠法規は「地域公共交通活性化再生法」であり、バスやタクシーだけでなく、鉄道、旅客船など、全ての交通モードを対象とします。

 この記事では、地域公共交通会議及び法定協議会のそれぞれの役割や機能、また会議において「協議を調える」とはどういうことを指すのか、さらに法定協議会と地域公共交通会議の一体的な運用について解説します。

モビリティとはなんですか?

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  最近「モビリティ」という言葉を聞くことが増えました。モビリティを日本語に訳すと「移動」「移動性」あるいは「動きやすさ」となります。「Mobility」の文字から最後の「-ity」を取り除くと「mobile」=モバイルとなり、私たちに馴染み深い言葉になります。こうしたモビリティという言葉が多用されるようになってきたのは、その意味の中に単なる移動や交通だけでなく、「移動によって得ることができる多様な可能性」を含んでいるからだと考えられます。

 この記事では、「交通」「移動」「モビリティ」のそれぞれの言葉が指し示す意味を考えつつ、「モビリティ」=「移動によって得ることができる多様な可能性」という視点でこれからの政策や地域づくりに取り組む必要性について解説しています。

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