担当:土井勉(一般社団法人グローカル交流推進機構)
この資料をご覧になられている多くの方は、地域公共交通について様々なご関心を持っておられる方々かと思います。
最初に「100人の村で地域公共交通を考える」を、お読みください。ここでは人々の移動(モビリティ)の仕組みを支える意味と地域公共交通の政策との関係をわかりやすく説明しています。
実際に地域公共交通の計画を行い、その導入をしても、思ったような成果が出ないこともあるかと思います。あるいは既存のバスなどの運行を改善したいが、どうすれば良いのかわからない、という方もおられるかと思います。
こうした地域公共交通に関する活動に取り組んでいる、行政・交通事業者・コンサルタント・学識経験者・NPO・地域住民などの皆さんに、わかりやすいテキスト=取り組み説明書=トリセツを提供するのが、この資料の狙いであり、目的です。
これまで地域公共交通は、鉄道、路線バスやコミュニティバス、タクシーが主なものでしたが、図に示すように情報技術の進展と,移動を支える多様な仕組みが構築されてきたので,実に多くの交通手段=打ち手が出てきました。
さらに,2020年11月には地域公共交通活性化再生法の改正が行われました。ここでは「地域公共交通計画」(マスタープラン)を策定することが自治体の努力義務(これまでは任意)とされる等、地域公共交通を支えるための仕組みが充実することになりました。
この「トリセツ」では,図に示す様々な移動手段・移動の仕組みや,それを活用する情報技術についても触れたいと考えています。
移動の仕組みを支える方法や、取り巻く状況は日々変化をしています。「トリセツ」についても状況の変化に対応して項目の追加や削除,記述内容の変更をどんどん行っていく予定です.
また、「トリセツ」では「逆引き」のイメージで記事の構成を考えています.読者の皆さんは気になったところから目を通していただければと考えています.
ご意見やご質問は「質問箱」にお寄せいただければ幸いです.
ここでの記事は下記に紹介する人々の善意とボランティア精神によって維持されています.機会があればご意見や励ましのお言葉などいただければ,継続に対する大きなモチベーションになります.
そして,ここで記載している内容は「地域公共交通のトリセツ編集会議」(以下,編集会議)で必要と考えた項目について,記事作成者が記載し,これを編集したものです.著作権は編集会議と記事作成者に帰属します.ご承知おきいただければ幸甚です.
また,法制度などの詳細についてはそれぞれの地域を管轄する運輸支局などに最新の情報や判断内容についてご確認いただければと思います.
以上の内容をご理解の上で,積極的にご活用下さい.どうぞよろしくお願い致します.
最後に、「トリセツ」作成の真っ最中に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大という状況が起こっています。この対応策として、人々のリアルな接触を低減することが重視されています。これにより多くの移動需要が減少することになり、地域公共交通の利用者減少→公共交通事業者の経営危機などが生じています。これに対して「新型コロナウイルスによる交通崩壊を防げ」などの取組が進められています。こうした活動・取組についても「トリセツ」においても紹介していきたいと考えています。
2020年5月(2020年12月一部修正)
地域公共交通のトリセツ編集会議
- エディトリアルボード
- 土井勉(一般社団法人グローカル交流推進機構)
- 井原雄人(早稲田大学スマート社会技術融合研究機構)
- 塩士圭介(株式会社日本海コンサルタント)
- 福本雅之(合同会社おでかけカンパニー)
- 諸星賢治(MoDip/株式会社トラフィックブレイン)
- イラスト作成
- 中嶋伸恵(合同会社おでかけカンパニー)